今回は高校一年生に対する数学(三角形の五心)が試験範囲なので授業をいたしました。

 

一問だけ扱った問題を取り上げましょう。

問題:三角形の内心と外心が一致するなら正三角形であることを示せ。

とのことです。生徒さんはこのような図形の証明問題が苦手そうでした。まず、とりあえず適当に作図しましょう(図中1)。内心とは何か、重要なのは頂角の二等分線の交点が内心であるということですから、図中2のようにして描いておきます。そして図中3のようにして外心の特徴である、中心から頂角までの距離が半径で一定であるということを描き込んでおきます。

ここで、図中4にあるように、内心と外心が一致するイメージを作ります。なぜなら、今回の問題設定は内心と外心が一致することを仮定しているからです。すると赤色で作られた三角形と青色で作られた三角形が完全に一致することになるため、図中5にあるように○=×であることがイメージできると思います。

さて、次に図中6のようにして緑色の補助線を引っ張り、別の角度の部分についても考察してみます。すると△と書いたところと◯のペアについても全く同じ議論ができますから、結局◯=×=△が成立します。

ここまでわかったことをすべて図中7のようにして整理してみると△ABCというのはどうやらかなり特殊な三角形であることがわかります。ここからは生徒が独自で考えた方法1と、私がその場で提供した方法2との解法を示しております。私の講義の場合、絶対に生徒の考えを真っ向から否定はしません必ず生徒の考えを受け付け、いろいろな考え方を共有します。今回生徒から出たのは「円周角の定理の逆」を用いた証明です。今は正三角形であることを示したいので、絶対にそのことに触れてはなりませんが、図中7の×二つ分ずつでとりあえず△ABCの内角がすべて等しいことがわかります。(この時点で人によっては△ABCが正三角形であることは自明ではありますが、絶対に私はこの時点で否定したり止めたりしません)そこで生徒が考えたのは、

  1. 角A,B,Cがすべて等しいということは、孤AB,BC,CAに対する円周角が等しいとも捉えられる
  2. つまり円周角の定理の逆より、孤AB,BC,CAの長さは等しい
  3. つまり辺AB,BC,CAの長さも等しい
  4. このような△ABCは正三角形である

という議論。間違っていません。これをいきなり2の段階で、「いやいや、角度等しいんだから正三角形でしょう」というのは無粋と考えています。実際答えにたどり着けましたから、それで良いのです。


さて今日は数学の講義でした。また次回の講義で更新することにいたしましょう。